時間を計算するには60進法を使うと便利です。
ここでいう60進法とは、厳密にいうと60進法ではありませんが、60秒が1分、60分が1時間、24時間が1日という計算の事を指しています。
つまり、時間計算をエクセルでどうやるかの話です。
60進法を表示する方法
エクセルでの60進法は、時間形式で表示するのが一番手っ取り早いです。
したがって、入力も時間形式で行います。
例えば、4時間30分を入力するには、「4:30」のようにコロンで時間と分を区切って入力します。
秒まで入力したい場合は、「4:30:15」のように入力すればよいです。
60進法の足し算
足し算ですが、普通の数と同じように足せばよいのです。便利ですね。
例えば、A1セルに「1:20」、B1セルに「2:50」を入力し、C1セルに「=A1+B1」と入力してA1セルの時間とB1セルの時間を計算するとC1セルには、「4:10」と足し算された結果が表示されます。
足し算だけでなく、引き算もできます。
もちろん、掛け算や割り算もできるのですが、時間×時間がどういうものか意味付けができないので、使い道はないでしょう。
ただし、時間×回数のような計算結果は意味付けできますし、有効に使えます。
時間の割り算も時間の比をとるという意味では使う可能性がなくもないでしょうが、出番は限りなく低いと思います。
マイナスの60進表示に注意
原則として、マイナスの時間を取り扱わないように工夫することが堅牢な計算となります。
標準では、エクセルはマイナスの時間計算はできません。
もし、セルのデータがマイナスの値になってしまった場合「######」のようにセルが「#」で埋め尽くされて表示されます。
簡易的に、マイナスの時間を使えるようにする方法は、「オプション」-「詳細設定」-「1904年から計算する」のチェックをONにするとマイナスの時間も扱えるようになります。
ただ、これは一時しのぎの方法と思って使ったほうがよいです。なんかの表紙にこのオプション設定が解除されると、たちまち、セルが「#」で埋め尽くされてしまうからです。
自分だけが使うエクセルファイルならともかく、他人のエクセルの設定がどうなっているのかわからないので、このオプションは使わないのが安全です。
エクセルでの60進法の実装方法
普通は、60秒で1分、60分で1時間、と60になると1繰り上がることが60進法の数え方ですがエクセルではこのような考えはしていません。
1日(24時間)を1とし、その24分の1を1時間、それを60で割って1分、さらに60でわって1秒として実装しています。
つまり、エクセルでは実数(小数)を時間表示形式で表示することで60進法を表しています。
この仕組みをしっていると、時間と数値(実数)を同等に扱うことができ、より汎用的な計算をすることができます。
エクセルで60進法(時間)を計算するときのポイントは、入力と表示の部分だけを60進法で扱い、内部では実数で計算するとより汎用性が増します。